スーパーケラチンのウェーブ形成理論(半熟卵と完熟卵)

トリートメントでパーマをかけるスーパーケラチンのウェーブ形成理論(半熟卵と完熟卵)

ケラチンでなぜパーマがかかるのか?・・・・・・と言うことは、今までシャツなどの形状記憶加工で説明してきましたが、
形状記憶ではあいまいな所があるので、ゆで卵の考え方で再度説明したいと思います。
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卵(鶏卵)は卵黄31%、卵白58%、卵殻11%からなり、タンパク質は卵黄に16.1%、卵白に10.1%含まれていて、主なタンパク質はアルブミンです。
つまり、生卵の12.1%はタンパク質なので、タンパク質の変性から、形状記憶作用を再度説明したいと思います。
タ ンパク質の変性を理解して欲しいのでちょっと難しい話になりますが、 ”タンパク質は生理的条件下では、固有の構造をしていて生(native)です”が、しかし、加熱・凍結・高圧・超音波・紫外線・X線・その他や極端な酸 性、またはアルカリ性、それから有機溶媒・重金属塩・尿素・塩酸グアニジンなどの変性剤、さらに界面活性剤などの化学薬品で、タンパク質は生(ナマ)の状 態ではなくなり、変性してしまいます。 一度変性したタンパク質は元に戻りません。

そこで、ゆで卵の原理を考えると、生卵の中の卵黄と卵白は熱湯の中で次第に熱変性を受けて固まり、半熟から完熟へと変性していきます。
この現象をケラチンのウェーブ理論とオーバーラップすると、卵の半熟の状態の時が、毛髪にケラチンを塗布してワインディングし、ウェーブが出た時と同じと考えて欲しいのです。 半熟卵を割ると、中の卵白と卵黄は完全に固まっていないので、グズグズになっていますね。 毛髪にケラチンでパーマをかけようとしたとき、ケラチンが半熟状態では、毛髪にウェーブを固定させることは不可能です。

一度付いたウェーブは固定されていないので、時間とともに元の直毛に戻ります。 卵であれば、半熟から完熟まで、時間をかけて加熱してあげればいい訳なのですが、毛髪の場合は、ケラチンを毛髪に吸着させてから、ワインディングをしてケラチンを毛髪内部で固めていくプロセスの中で、ゆでたまごみたいに都合よくケラチンが早く固まる訳ではありません。
卵のタンパク質は早く固まりますが、ケラチンのタンパク質は固まるのに時間がかかってしまいます。

つまり、ワインディングをして、毛髪にウェーブが記憶されていくプロセスの中で半熟状態のときは、もう既に毛髪にウェーブが形成されています。スーパー ケラチンはケラチンの記憶作用で形成されたウェーブをFix1.8で固定するウェーブ剤として完成させましたが、毛髪にケラチンを浸透させてウェーブ を形成させるプロセスの中で、ケラチンを半熟状態から完熟状態まで加熱させるようなことをしてしまうと、ケラチンは完全に固まりウェーブは形成されます が、毛髪の方は卵とは違うタンパク質であるために、ウェーブが形成される代わりにダメージを受けてしまいます。

損傷した毛髪を改善して永久的なパーマネントウェーブを出すウェーブ剤として開発したスーパーケラチンは半熟で記憶されたウェーブをFix1.8で完熟させて固定させるウェーブ剤ということになります。