アレルギーと湿疹三角形

アレルギーを発症すると、初めはムズムズという違和感のアレルギーになる徴候から初まり、
次に痒味が出てアレルギーを意識して、ほてりが出て、アレルギーの湿疹が出現します。
そして丘疹になり、小水疱になり、湿疹三角形の経過を辿ります。



急性湿疹の症状
湿疹三角形

湿疹として生じる形(紅斑・丘疹・小水疱・膿疱・びらん・痂皮・落屑・治癒)を、
経過を加えて表現したのが上の図の湿疹三角形です。
アレルギーの症状が慢性化した時には、皮膚は肥厚して苔癬化します。

湿疹の経過は多様です。
まず痒味が出て炎症して毛細血管が拡張します。
この状態を紅斑といいます。
その後、細静脈から滲出(血漿が血管の外に出ること)が出現します。
この状態を滲出性丘疹といいます。
さらに滲出が進むと小水疱になります。
炎症細胞の量が増えれば膿疱になります。
膿疱は細菌性皮膚炎でも特徴的ですが、細菌に感染しなくても炎症細胞が増えれば起します。
やがて大きくなった水疱や膿疱は破れて、湿潤やびらんになります。
滲出した滲出液が固まれば、かさぶたのようになり、これを結痂といいます。
炎症が起り、形態変化を起した皮膚も、いずれ代謝で消えます。
これが落屑です。
落屑まで行けば、大抵は治癒されますが、リモデリングされてしまうこともあります。
これが苔癬化です。
表皮が肥厚して、粗い皮膚構造が苔癬化の特徴です。
※リモデリング-----「再構築・もう一度型を作る・違った型を作る・改造する」という意味です。