非染毛と染毛の違いは細胞膜複合体の有無の違いです

thema_shindan03

非染毛と染毛の違いは、細胞膜複合体の有無の違いです。

a723a96707756a2d99a8af1c622da132

非染毛の健康毛

非染毛の断面図の毛小皮と毛小皮の間には、
細胞膜複合体(CMC)が存在しています。
56b6e6a55a699e4842f4762079901b0d

染毛の健康毛

染毛の断面図には細胞膜複合体は消失しています。
非染毛は、細胞膜複合体の狭い隙間をパーマの1剤がしみ込んで浸透する関係で、硬毛の乾燥毛ではパーマがかかるのに18分かかりますが、染毛は細胞膜複合体が消失しているために、パーマは10分でかかってしまいます。

細胞膜複合体(CMC)はなぜ消失したか?

過酸化水素(H2O2)は酸素(O)を放出して水(H2O)になり、放出された酸素は他の物質を酸化させます。

例えば、毛髪の黒いメラニン色素は、過酸化水素によって脱色(ブリーチ)されます。

非染毛と染毛の断面を電子顕微鏡で撮影したとき、非染毛には細胞膜複合体(CMC)が存在していて、染毛にはまったく存在していないことが分かりました。または存在していてもその割合はわずか、ということが明らかになりました。

そこでさらに過酸化水素と細胞膜複合体の関係をブリーチで検証したところ、4トーンから6トーンまでのブリーチでは、細胞膜複合体はわずかに存在していて、白の10トーンでは完全に消失していることが明らかになりました。

その結果、非染毛は毛小皮間に細胞膜複合体の存在によって、パーマ1剤の浸透に時間がかかり、染毛は細胞膜複合体(CMC)が減少しているので、パーマの1剤の浸透が早いということが判明しました。