毛髪診断と毛髪診断の目的

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毛髪診断と毛髪診断の目的

毛髪は過去の履歴(パーマ・ヘアカラー・ブリーチ・縮毛矯正)によってダメージを繰り返して、毛小皮が剥がれ落ち、間充物質のマトリックスが減少して、
乾燥して、ダメージが進行したときには、カットをしなければスタイリングができないまでのビビリ毛にまで傷んでしまいます。
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A)健康毛の表面

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B)ダメージ毛の表面

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C)ビビリ毛の断面

A)毛小皮が綺麗に重なっています(健康毛)

B)毛小皮がバラバラに剥がれています(ダメージ毛)

C)毛小皮が完全に剥がれ、毛皮質の繊維構造がもろくなっています(ビビリ毛)


毛髪診断はパーマをかけるときに、毛髪のダメージレベルを診断して、毛髪に最適なプロセッシングタイム(リアルタイム)を判定して、
リアルタイムで中和することを毛髪診断と言います。毛髪診断はパーマをかけるときには必ず行わなければならない大切なプロセスなのです。
軟毛・乾燥毛・染毛・・・
1剤のタイム7分の毛髪に
パーマをかけるとき
4分ではパーマがかからない
6分ではゆるいパーマがかかる
8分では若干オーバータイムで毛髪が傷む
10分では完全にオーバータイムをして毛髪はバリバリになる

ということで、7分で中和したときのみ綺麗なパーマがかかる訳です。このような理由で、
綺麗なパーマをかけるためには毛髪診断は重要なプロセスなのです。

毛髪の硬さによって、パーマのプロセッシングタイム(リアルタイム)が異なります。

毛髪は硬い硬毛、柔らかい軟毛、その中間の普通毛では、毛小皮の重なりに差があるために、
パーマ1剤のプロセッシングタイム(リアルタイム)には大きな差が生じます。
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D)硬毛

毛小皮が9層重なっています

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E)普通毛

毛小皮が7〜8層重なっています

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F)軟毛

毛小皮が5層重なっています

パーマの1剤を毛髪に塗布すると、パーマ1剤は毛髪に浸透するのですが、

パーマの1剤が毛髪に浸透する仕組みは、パーマ1剤が毛髪の表面から直接毛髪の内部に浸透することは不可能で、パーマの1剤は5層〜9層かさなっている毛小皮と毛小皮の間の細胞膜複合体(CMC)の通路を通ってジワジワと毛髪の内部に浸透していきます。

そして、パーマの1剤が毛皮質のケラチン繊維に達したとき、ケラチン繊維のシスチン結合の橋を壊してパーマがかかるのです。

毛髪診断では、毛髪の硬度の他に、染毛か非染毛、そして乾燥毛か非乾燥毛かを診断してプロセッシングタイム(リアルタイム)を判定します。